2018/10/11 16:40



エナジー・バンパイアーについて

  よく読者の方から、「人ごみに出ると疲れて仕方がないのですが」とか、「ある特定の人と会うとひどく疲れのですが」といったご相談を寄せられることがあります。拙著『幸せの進化形』(ベストセラーズ刊)にエナジー・バンパイアーのことを紹介したせいかもしれません。皆さん自分がエナジー・バンパイアーの犠牲になっているのではないかと心配されているのです。エナジー・バンパイアーとは、他人からエネルギーを吸い取る人のことです。日本では昔から「生き霊」と言われているものです。

  アメリカの心理学者でエナジー・バンパイアーの研究家スレイト博士によると、私たちは無意識のうちに宇宙や環境に遍満しているエネルギーを吸収しているといいます。海辺や森林、山の上、あるいは聖なる場所などにこのエネルギーがたくさんある場所があります。私たちがそういう所へ行くととても気分がよくなります。それは清らかで強いエネルギーをそこで吸収することができるからでしょう。また部屋の中に閉じこもっていたり、雨の日になると何となく気分が落ち込むことがあります。それはこのエネルギー摂取が不足するからでしょうか。 

 インド生まれの聖者の1人といわれるヨガナンダ(1893年~1952年)の書いた『あるヨギの自叙伝』(森北出版刊)に、50年も何も食べずに生きているギリバラという女性ヨギのことが紹介されています。彼女はあるヨガの技法により、エーテルと日光と空気から宇宙エネルギーを直接吸収して、肉体生命を維持しているというのです。普通の人は食物へのエネルギー依存度が高いので、食べないと生きていくことが難しいですが、ギリバラは100%宇宙エネルギーに依存して生きることができるのでしょう。

 このような事実から推察すると、普通の人でも、ある程度は宇宙エネルギーにも依存して生きていることが考えられます。エナジー・バンパイアーは、そのエネルギーを、他人から摂取するとされています。なぜそうしてしまうかはわかりませんが、彼らのカルマなのかもしれません。

  それではここで、あなたの「エナジー・バンパイアー犠牲度」をチェックしてみましょう。次の質問に、あまり深く考えず、そうだと思う場合は「はい」、違うと思う場合は「いいえ」と答えてください。これは、アメリカの精神医学者オルロフ博士の著書『ポジティブ・エネルギー』に書かれていたことを参考に、私がわかりやすくアレンジしたしたものです。

問1.あなたは今まである特定の人が会話に入ってくると、胸が苦しくなったことがある。 はい・いいえ
問2.あなたはだれかとおつき合いしたあと、すぐ冷蔵庫にいって飲み物を飲み、食べ物を口に詰め込んだことがある。 はい・いいえ
問3.あなたは誰かと電話で話しているとき、なぜか眠たくなったり、実際何秒かウトウトとしてしまったことがある。 はい・いいえ
問4.あなたはパーティーに参加して、誰かがあなたに話しかけてきたとき、頭痛や吐き気、あるいはめまい、身体が浮くような感じがしたことがある。 はい・いいえ
問5.あなたは夕食会やパーティーなどに参加して、わけもなくとても疲れたことがある。 はい・いいえ 
問6.あなたは誰かがあなたに執拗につきまとい、あなたといつもくっついていると感じたことがある。 はい・いいえ
問7.あなたは仕事の打ち合わせで、非常にエネルギーを消耗したと感じたことがある。 はい・いいえ
問8.あなたは人間関係において相手から攻撃されたり、批判や非難を受けていると感じたことがある。 はい・いいえ
問9.自分のまわりにたくさん人がいて居心地が悪いと、ついつい食べ過ぎてしまう。 はい・いいえ
問10.誰かそばにいる人が病気や怪我で痛みを感じていると、自分もその痛みを感じる。 はい・いいえ
問11.人に会うと、その人から非常に影響を受けやすいので、一人でいる方がよいと思う。 はい・いいえ

 あなたはいくつ「はい」と答えましたか? その数が多いほど、あなたがエナジー・バンパイアーの犠牲になった(あるいは現在なっている)可能性が強いです。


エナジー・バンパイアーから身を守る方法



なかなか結婚しようと言ってくれない彼氏

 ロシアの元量子物理学者ヴァジム・ゼランドが書いたベストセラーシリーズ『リアリティ・トランサーフィン』の第3巻が、ようやく邦訳出版されました。第1巻、第2巻と装丁を変えて、徳間書店の「超スピリチュアル・シリーズ」の3冊目(超★スピ003)として。タイトルは『超スピリチュアルな夢実現/幸福獲得法』です。その第2章が「心地よい人間関係を作り出すフレイリングという方法を学ぶ」です。おもしろいので、その一部を以下に引用してみます。


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 人々を動かすのは何だろうか。それは内的意図である。では、自分の意図を利用する代わりに、ほかの人々の意図を利用してみよう。自分の意図を断念し、外的意図がほかの人々の内的意図を動かすようにしてあげよう。外の世界から望むものを受け取るには、外的意図にほんの微(かす)かに動いてもらうだけで十分なのだ。なぜなら外的意図はそれ自体は何も望まず何も行なわないが、世界に同調している内的意図が働くことを外的意図は可能にするからだ。自分の目的を達成するために、人々の内的意図を利用しよう。


                  ……(中略)……


 たとえば、ある女性がつきあっている男性に自分と結婚してほしいと思っているのに、男性のほうは理由ははっきりしないが、言い訳ばかりして逃げているとしよう。女性は内的意図を効かせて、男性が女性と結婚せざるを得ないように自分のすべての想念を向ける。こうしても女性は何も得られず、結婚という自分の願望と重要性による過剰ポテンシャルを発生させるだけである。その結果、平衡力が女性からその愛(いと)しい人を取り上げることになる。男性はただ単に女性を愛していなかったのだろうか。いや、もちろんそうではない。女性のほうが愛情を「もし私を愛するなら、あなたは私と結婚すべき」という依存関係に変質させてしまったからだ。


 外的意図が働くためには、男性と結婚する願望を断念し、男性は結婚から何を欲しているのか考えてみることが女性には必要なのだ。この質問への答えを女性は難なく見つけ出すことだろう。男性は間違いなく一連の自分の存在意義を実現させたいのだ。それはつまり、自分は愛されている、自分は評価されている、自分は尊敬されている、自分は夢中にさせている、などのことだ。自分のエネルギーをこうした存在意義の現実化に向ければ、女性は自分の目的を達成するだけでなく、女性のほうでもほぼ似たような一連の存在意義が実現されることになる。ところで、もし男性が尊敬や愛情の対象とするに値しないのであれば、どうだろうか。それなら、なぜその男性と関わりになるのか。選択の自由は誰にでもあるのだ。


 ご覧のように、自分を変える必要はない。要するに、開いている小窓はまったく別のところにあるということだ。人は通常、その人がほかの人々から獲得したいことについての考えごとで頭がすっかりいっぱいになっていて、ほかの人々が何を獲得したいかについては考えてみようとしない。ほかの人々の願望や動機に注意を切り替えることで、あなた自身が必要とするものを容易に手に入れることだろう。そのためには、相手の内的意図が何に向けられているか、考えてみるだけでよいのだ。これは、ガラス窓から飛び出して少し離れ、ようやく開け放たれた小窓に気づくことを意味する。これができたら、後は自分の内的意図の方向を相手の内的意図の現実化へと切り替えてやるだけだ。こうしてあなたの内的意図は外的意図へと変換されることになる。


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 第1巻第2巻をお読みでない方は、ここに出てくるちょっと難しい言葉に戸惑われるかもしれません。たとえば「内的意図」と「外的意図」。著者によると、エネルギー的には「意図」はこの2種類を考える必要があると言うのです。内的意図の方は、自分の内側に発生する意志のエネルギーと言い換えることもできます。願望を達成するために私たちが普通に行っているやり方、つまり、願望を目的に変え、それに向かって行動を起こさせようとする意図です。


 これに対して外的意図は、ちょっと不思議なエネルギーが宇宙から私たちの中に流れ込んでくるもので、これにより目的が選択されます。シンクロニシティや魔法、超常現象などに深くかかわっていて、私たちが、願望が達成された状態を容認すると、ひとりでに願望が成就するような意図です。


 巷(ちまた)の成功哲学では、世界を自分に屈するよう強いるやり方を勧め、また自分自身には肯定表現を繰り返すことによって成功へと導こうとします。しかし、セランドが勧める方法は、外的意図のエネルギーをうまく利用することにより、世界が自然と自分の思うようになることを容認しようというやり方なのです。その具体的なやり方として、たとえばなかなか結婚しようといってくれない恋人を「その気にさせる」コツが、提言されているわけです。いわれてみれば、コロンブスの卵のようなものかも知れません。


 上の例でもう一つわかりにくいかもしれない考え方が、「重要性による過剰ポテンシャル」と「平衡力」のところでしょう。理科系の思考ができる人は、すぐにわかると思いますが、あえて文化系的に言い換えると、こういうことになります。絶対に彼氏と結婚しなければならないと力むと、余計なエネルギーがその思いに集まってきて、その結果、集まり過ぎたエネルギーを散らそうとする自然の法則が働いて、結婚できるものも結婚できなくなってしまう…。


 さて、このコラムで私は何度も書いていますが、私たちは物質の集まりというだけではなく、エネルギー情報体としての側面を持っています。それは私たちが波動エネルギー的な存在でもあるということです。第3巻ではいよいよその実態が解き明かされました。


 そのひとつに、他人のエネルギーを吸い取る人の存在があります。彼らはエナジー・バンパイアと呼ばれ、日本では昔、生霊(いきりょう)といわれていました。これは迷信ではありません。今欧米でも研究され始めており、このような人たちは実際にいるのです。それも私たちが波動エネルギー的な存在であることから、起こる現象のひとつだったのです。


 第3巻においても忘れてはならない重要な概念は、「振り子」です。波動エネルギー的存在である人間が集まり、同じ思いをいだいて活動するようになると、組織としてひとつのエネルギー体が形成されます。実はそれはエネルギー・バンパイアより注意すべき存在だったのです。社会のいたるところにあって執拗に私たち個人のエネルギーを吸い取ろうとし、あるいはまたそのメンバーになるよう誘惑するそのエネルギー体にどう対処するか。それが、リアリティ・トランサーフィンの重要な鍵になっています。


 たとえば、病気撲滅の名目のためにつくられた医学という振り子。ゼランドは今までの医学や病院が、実は、私たちの健康をかえって損ねかねない強力な振り子になっているかもしれないという視点をこの第3巻で提示しています。読んでいて興味が尽きません。